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危機管理時の人事対応について

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北朝鮮のミサイル挑発行為における、アメリカ軍の攻撃が盛んに報道されている状況が続いています。

個人としても非常に警戒を行う必要があるところですが、もし万が一の有事が起こった場合、企業人事としては何をすべきでしょうか?

有事の際の対応は多岐に渡りますが、人事という視点から考えてみました。

①有事発生時の社内人事状況の把握

まずは、現在会社で危険とされる地域に派遣している社員はいないか?また、これから業務で派遣する予定はないかという
ことを把握する必要があります。現在派遣されている場合は状況に応じて帰国命令を出す必要があります。これから派遣する
という場合は不要不急のものは避け、また社員がプライベートで旅行に行く場合の注意をしておけば万全かと思います。
外務省のHPに渡航危険情報が掲載されますので、こちらの注意事項をよく確認のうえ対応いただく必要があります。

外務省海外安全HP

②非常事態の際に、会社に出社できない場合

大震災の時もそうでしたが、交通網がストップしてしまい物理的に出社できないなどの事態が起きることがあります。
会社として、出勤を控えるように指示をする場合、2つのケースが考えられます。

(1)会社として業務が遂行できないような被害や状況の場合
予測し得ない天災などでの業務不可能な場合は当然ながら出社もできませんので、業務が開始できるようになるまで休業となります。
この場合(2)のような休業補償を支払う必要はないと解釈されます。
万が一、復旧の目途が立たず、ビジネスを継続することが困難な状況の場合、労働基準法第19条により、行政官庁の認定を受けて
解雇をすることも可能になります。

(2)業務遂行可能ではあるが、諸々の事情により、自宅待機を命じる場合
出社する際に危険に遭う可能性があったり、一部の交通機関のみストップしている場合などで、会社として休業命令を出すようなケースでは
通常、休業補償として通常の賃金の60%を支払う必要があります。
なお、この期間が数日のケースでは有給休暇をあてるなどの処理をすることが多いです。

③非常時対応マニュアルの準備

大震災の時もそうでしたが、電話や携帯などの通信網がストップしてしまい、連絡がとれないことが多数発生しました。
企業としてはビジネスを継続するための事業継続計画(BCP)(オフィスの分散やシステムサーバーの分散など)とともに、人事上の
非常時対応プランを日常から定めておく必要があります。計画を綿密に定めておければよいのですが、最低限、非常時には誰が一番会社
に近く対応できて 誰が司令塔となるか、そして非常時の連絡手段と連絡網を決めておくだけでも効果は大きいと思います。

中小企業BCP策定運用指針

このように、非常事態が起きる前に想定しておくべきことも多々ありますので、普段からの備えが重要になってきます。

特にBCPの整備などは人事マターのものだけではなく、企業経営全体を考えての計画になりますので、しっかりと準備をしていくと
良いでしょう。このような相談についても、当事務所は対応しております。

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